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理想と偽装の向こう側

第11章 亀裂

「『兄貴、今フリーなんだけど、良かったらどう?』って言ったんですよぅ!!私ぃまだ~告白もしてないのに~!これって、気がないってことですかね!」

「う~ん、ぶっちゃけ、そうだね~。いいじゃん兄貴じゃダメなの?身内だし。」 

「………。」



片付いたって…こうゆうこと…。



「え~!仕事は、司法書士でまあまあかなって、見た目も柔らかくて優しそうでしたけどぉ~。」

「いいじゃん!先が分からない絵描きよりさぁ!ねぇ!なべちゃんも思わない?」



「渡辺さん、どうですかぁ~?」



この流れで、私にフルのか!



私たちのこと、知らないからしょうがないけどさ!



「そ…だね…。いいんじゃないかな…。」



凄い…複雑なんだけど…。



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