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理想と偽装の向こう側

第5章 トラウマ

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午前から荷物をまとめてたので、まだ15時まで余裕があった。



むしろ久々に雑巾がけしたりして、大掃除になった。



大きい荷物と言っても、家具は殆ど用意されてたから、持っていくのも使用頻度が高いもので嵩張るものくらいかも。



「わざわざ車出してもらうのも悪かったかな…。」



小田切さんのマンションと私のアパートは、同じ市内だったため、町名は違ったが駅を挟んで20分くらいである。 



割りと、ご近所さんだったんだな…駅付近のスーパーとかで出会ったりしてたのかも…。



ふと、さっきの花屋を思い出した。
私もたまに、あの花屋で買った事がある。



広過ぎるマンション。



家具が揃ってる部屋。



システムキッチン。



「白い花束…。」



何か関係なさそうで、関係ありそうな…勘がいい方ではないけれど、何かが引っ掛かる。



この点と点…繋げたら、小田切さんの『傷』に繋がってしまうような…。


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