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理想と偽装の向こう側

第16章 懐古

奥さんと少し話し、そんな長居せずに今日は、帰ることにする。



「じゃあ、俺も小田切送るからこのまま帰るね!」



奥さんに話しかける、滝島の笑顔は優しい旦那として、大事なモノがある自信に溢れてる顔をしている。



本人は、気付いちゃないかもしれないが、男の俺から見てもカッコいいと思える。



家庭がなかったら、ただのおふざけさんに思われがちだろうが、あの奥さんが惚れたくらいだから、性根の良さは知っている。



俺も、そんな風に強くなれるかな…。



守るものがあって、強くなる。



逆に守られている、安心感になる…。



そこに辿り着けたら、究極な気がしてきた。



命賭けても『守るモノ』…。



もの凄く欲しい気がしてきて、胸の奥底から何かが沸き上がってくるような感覚がした。


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