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理想と偽装の向こう側

第19章 罪悪感?

「ただいま~!香織ん、早かったね。」



「お帰りなさい!今日は、ランチミーティングで、そのまま帰れたの。」



私は、お鍋をかき混ぜながら笑顔で小田切さんを迎えた。



「ランチミーティング…やっぱりインテリア会社は、洒落乙だね~…んっ?香織ん…カレー作ってるの?」



「あ…うん…ダメだったかな?」



酢豚の予定だったのに、私は勝手にカレーを作ってしまった。



小田切さんは、ポンポンて頭を撫でてくれながら



「ははっ!サプライズだね!香織んのカレー初めてだから、楽しみだ!いい匂~い。」



匂いを嗅ぎながら、笑顔でネクタイを緩めてる。



何か新婚さんみたいで嬉しいな…。



「もう、食べれるから!着替えて来て!ビールでいいかな?」



「は~い…香織んは、まだ止めとく?」



まだ少しだが、吐き気と痛みは続いてる…。



「うん…私はもうしばらく、止めておくね。」



「そっか…着替えてくる。」



心配そうな顔をして、部屋に入っていった背中を愛しく見詰めた。


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