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理想と偽装の向こう側

第19章 罪悪感?

食べ終わった食器を小田切さんが洗って、私は拭いていく。



何でも共同作業なのが、何だか楽しい。



「香織んの味付けは、お母さんに似てるの?」



「う~ん、似せてたけど、オリジナルになってったかな。割りと相手の味覚に合わせたりしてたし。」



「そっか…香織んらしいね~。さてと、終わった!お茶でも飲もうか!」



「うん…。」



本当は、金曜日はいつも呑んだくれてたから、つまらなくないかな…。
気を使ってくれてるのが、痛い程分かる。



「コーヒー淹れるね。」



「ありがとう~!」



「小田切さん…。」



「ん~?」



「今日のランチミーティングなんだけどね…。」



「内容話していいの?」



不思議そうな顔して、私を見る。



「うん…内容って言うか…。嘉之に会った…。」



「えっ!」



流石に、笑顔が消えた。

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