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理想と偽装の向こう側

第19章 罪悪感?

「香織~ん、着いたよ~!」



小田切さんの声が、聴こえたな…



「んん…小田切さ…ん…。」



寝惚けながら、名前を呼ぶと



「は~い!」



あれ…返事…。



「はっ!寝ちゃった!」



一気に目が覚めた上に、目の前には小田切さんの顔がアップであった。



「わっ!近っ!」



「ははは~何そのリアクション!」



「だ、だって!顔が近かったから!」



「ん~?起きなかったらチューしちゃうところだったよ!」



「えっ!本当に!?」



ドキンッ!
しまった…寝たふりしとけば良かった…。



「うん!鼻のてっぺんにでもね!」



無邪気に小田切さんは、言ったけど…なんだ~鼻か…唇じゃ…。



「はっ!イカン!」



「香織ん、どうしたの?」



小田切さんが不思議そうに聞いてきた。



「あっ!いや!一人言です!行きましょう!」



「そう~?」 



車を降りて、小田切さんの後を付いていく。



とほほ~。
このまま私、欲求不満になるんじゃないかな…。

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