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理想と偽装の向こう側

第19章 罪悪感?

「男性二人…もしかすると、奥にいらっしゃる方々でしょうか?」



然程広くない、店内の奥を見渡す。



「有り難うございます。」



カツカツと靴音を立てて、奥に向かうと…



「香織…。」

嘉之が私に気付き



「えっ…香織ん!」 

小田切さんが振り向いた。



「はぁ…見付けた…。」



嘉之に対して怒鳴りたい思いだけど、グッと堪える。



汗だくで、髪が乱れてる私に小田切さんは



「走ったの?今日、行って来たんでしょ!」



「はい…行きました…。」



嘉之は、話が分からず



「二人で会話成立させてんなよ!香織、小田切さんには全部話したからな。だからもう香織に会わないですよね~小田切さん!」



そんな…また、勝手に決めて。



私は、唇を噛んで握りこぶしを作ってると



「嘉之くん…この香織の姿見て何とも思わないの?」



小田切さんは、穏やかに微笑みながら嘉之に問い掛けた。


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