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理想と偽装の向こう側

第20章 さよなら

木曜日

いざ告白するとなると、もの凄く緊張してくる。



自惚れてしまう事や、逆に自惚れちゃいけない様な事が交互に頭の中を駆け巡る。



うぅ…また胃が痛くなりそうだ。



でも、このままの中途半端は確実に宜しくない!



とにかく告白して、後は成るように成れだ!!



今日も小田切さんは、遅いだろうから…やっぱり明日かな…。



今晩は、入念にパックでもしよう!
気合いの入れ方が間違ってそうだけど…勝負下着は…何色に…。



「わっ!違って!」



思わず大きな一人言を言ってしまい、帰宅道で振り返られてしまう。



恥ずかしいなぁ~。



まだ、気持ちが伝わった訳じゃないんだから…。



「チャラチャラ~!」



着信だ!
誰からかな?



ディスプレイには珍しい名前が表示されていた。



『安岡さん』だった。



「はい、もしもし渡辺です!」



『あっ!渡辺さん、突然ごめんね!』



「お久しぶりです。珍しいですね~。何かありました?」



『渡辺さん!それが……。』



えっ!!

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