テキストサイズ

理想と偽装の向こう側

第5章 トラウマ

「はははは~結構グリーントークしてたしね。でも、流石に飲み物はメロンソーダじゃなかったか!」



「無意識だったわ…。でも、いくらなんでもメロンソーダは頼みません!メニューにありませんから!」



「ホントだ~!」



笑いながら、メニューを見る小田っち。



あったら頼むと思ったんかい!



「香織ん、これ旨いよ!はい、あ~ん!」



「えっ!?」



あ~んて、また口に突っ込む気!?
めっちゃお昼時で、家族連れもいらっしゃいますよ!



「あ~~!」



と、言いながら口元までフォークに絡まり運ばれてきたパスタ…。



チロリと上目遣いで小田切さんを見ると、瞳を輝かせた微笑んでる小田っち。



ああ…この人、嬉しい事を単純に共有したいだけなのかも。



観念して、差し出されたパスタをパクリと、食べた。



「…美味しい…。」



「だろ!!」



嬉しそうに、勝ち誇ったような顔が子供みたいで面白い。 
不思議な人だな…と、思わず私も微笑んでしまう。



その瞬間、知らない声が聞こえた。



「あれ、小田切じゃん!」

ストーリーメニュー

TOPTOPへ