
理想と偽装の向こう側
第21章 逆転
2週間くらい経った頃、私は井関さんにミーティングルームに呼ばれた。
もしかして、イタリア行きの件なんじゃ!
心臓をバクバクさせて、井関さんの後に着いて行く。
ミーティングルームに入り
「座って。」
「はい。」
テーブルに資料をいくつか出され説明が始まった。
「先日のトランスさんとの企画ね。」
「はい…。」
ゴクリ…。
「今回は、残念だけど見送る事になったわ。」
えっ!
「ポシャリ!」
つい嬉しくて声のトーンが上がり、井関さんが不思議そうに
「渡辺さん?」
「あっ!この資料が、その理由でしょうか?」
慌てて見ると
「そう…まあ、簡単にはまとめたんだけど、一番の理由はヨーロッパの経済状況が不安定だからね。先の安定性が見込めない今は、これ程大きい事は出来ないとの判断よ。」
「はい…。確かにそうですよね。でも、結論早かったですね!」
流石だ、社長~!
今度菓子折りの一つでも、差し入れしないと!
と、思ったら
「トランスさん…と言うか…須永さんが急がしたのよね。」
もしかして、イタリア行きの件なんじゃ!
心臓をバクバクさせて、井関さんの後に着いて行く。
ミーティングルームに入り
「座って。」
「はい。」
テーブルに資料をいくつか出され説明が始まった。
「先日のトランスさんとの企画ね。」
「はい…。」
ゴクリ…。
「今回は、残念だけど見送る事になったわ。」
えっ!
「ポシャリ!」
つい嬉しくて声のトーンが上がり、井関さんが不思議そうに
「渡辺さん?」
「あっ!この資料が、その理由でしょうか?」
慌てて見ると
「そう…まあ、簡単にはまとめたんだけど、一番の理由はヨーロッパの経済状況が不安定だからね。先の安定性が見込めない今は、これ程大きい事は出来ないとの判断よ。」
「はい…。確かにそうですよね。でも、結論早かったですね!」
流石だ、社長~!
今度菓子折りの一つでも、差し入れしないと!
と、思ったら
「トランスさん…と言うか…須永さんが急がしたのよね。」
