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シトイウカ

第1章 いち。

「じたばた」
グレッグノーマンの描いた放物線に乗って
スノーマンに恋した季節に
川を上るシャケは何を思っているのか

北極点の扇風機は首も回らず凍っているから
肌にべっとりとにじんだ23時間目の汗は
輝くあの子の汗に憧れている

ナンセンスなセンテンスに
きっと既に誰か使ったろうな、いや使わないか、オヤジなセンスに冷や汗ダラリ

扇子の匂いにつられてハタハタとする

あの娘のうなじとすれ違い様のコンマ以下秒の視線を反芻したなら、もうラジコンは飛行機雲を伸ばしながらあの山の向こうへ

帰れない、変えれない
貴女の心に、ジタバタとする夜。

終わり

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