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可愛い君

第14章 崩れていく関係。



「は…じめ…。」


「離れろよ。」

思った以上に冷たい声が出た。


「……して……」

「………………」

「どうしてあの子がいいの?
私は今でも一を愛してるのに……」


「莢は人の痛みがわかる。
困ってる人を放っては置けない。
人一倍がんばり屋で、
何でも溜め込む。
泣き虫……。 」クスッ。



「一……変わったね。
私の時はそんな優しい
笑顔みせてくれなかった。」



「本当に愛する人を見付けたから。
だから莢に何があっても
莢は俺が守る。」


「美玲が割って入る事は出来ないよ。
俺達は昔に終わったんだ。
美玲。いい人探せよ。」



俺は美玲をすり抜け
中庭に向かおうとした。



「おい!一!野々村さん居なくなったぞ!」


えっ?



「中庭に居るんじゃないのか?」


「さっき部屋へ戻った。」



まさか……


さっきの見られてたんだ……




莢!




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