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そんな想い

第2章 片山と松岡

そうして今に至るわけだ。

ちなみに、俺と松岡さんの関係も、今のところ「以上」である。

松岡さんは、ナイスな先輩で、上司で、相棒。

俺はかわいい後輩…といったところだろう。

だが、俺の気持ちの中には、それだけじゃないモノが含まれてるわけで。

斜め向かいのデスクを、ディスプレイ越しに見つめるたびに湧き上がる感情。

「この見積もりなんだけど…」と、背後から声をかけられるたびにざわつく心臓。

ホワイトボードに文字を書く後姿の、特に腰のラインから目が離せなくなる。

そんな毎日。

俺の方は、松岡さんをただの先輩とは思ってないのである。

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