はぴねすっ!!!?
第38章 そして固まっていた気持ちが溶け出す。
「......でも、親父達は、負けた俺を許してはくれないだろうな。」
「..それは.....。」
忘れてた。
私たちよりまず、両親にピアノが楽しかった頃のように、誉めてもらったりしてほしいに決まってる。
コンコン
「直、椿ちゃん?そろそろ時間みたいだぞ?」
「.....ふっ。まぁ、でも。
お前がいるなら、他はどうでもいいか。」
ようやく直は顔を上げた。
「うん!
って!!ちょっと近いっ!!!」
鼻先がくっつきそうっす!!!
「なぁ。
.....ありがと、な。」
「.....どーいたしまして!
直なら、大丈夫。
努力、してるんだもん。」
直はさっきまでとは違う穏やかな顔で笑った。
「だな。この努力家な俺が負ける分けねぇか!」
そうだよ。
「うわ!自信満々じゃん!
もし負けて泣いたら、ナグサメテヤルヨw」