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妄想

第1章 妄想1



僕の足は震えていた。
いや、腰が抜けているのかもしれない。
身体に力が入らず立てない。


「お願い!! 早くしないと、この子死んじゃう!!!!」


女性が鬼の形相で叫ぶ。


待ってくれよ…
僕だって助けてあげたいけど、足が…。
というか、なぜ僕なんだ?
周りにも人はいるだろう?
近くの人に助けてもらえばいいじゃないか…




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