お兄ちゃんはいちご味
第12章 触れる体温
「…ちょっ…お兄ちゃん…!?」
お兄ちゃんはあたしの腕を掴み、再び押し倒した
「…果乃は俺に何されても文句言わないんだ…?」
耳元で微かに囁く。
あ、
まただ。
また、その目…
お兄ちゃんの鋭い目線を直視できなくて、思わずギュッと目を閉じた
「……ほら、無理だ。」
お兄ちゃんはぱっと腕を離してあたしから離れた
「…俺が怖いよな…」
「ちがっ!…そんなわけない…!」
「………」
「あ、あたしは…お兄ちゃんになら何されたっていいもん!」
「…嘘つくなよ。震えてるくせに」
お兄ちゃんは悲しそうな顔であたしの震える身体を見ていた
あ、
傷付いた顔…