お兄ちゃんはいちご味
第14章 噛み跡
……
「……つ!なーつ!いつまで寝てんの!」
「…ん…なんだゆりか……」
「なんだとは失礼な!いないと思ったらこんなとこで昼寝して…もう昼休み終わったよ?」
ぼんやりした視界には呆れたようなゆりの顔
昼休み、屋上で昼寝していたところを起こされた。
「てゆうかもう午後の授業始まるし!」
「あー…いいよそんなの。サボるし」
「はぁ〜またサボり〜?そろそろ怒られるじゃん!」
「…お前は授業出ろよ」
「…やだ。」
「は?」
「あたしもさぼる!」
そう言って俺の隣に座るゆり
二学期になっても相変わらずゆりとはしょーもない話をしたりする毎日
「…捺、夏休み何してたの?」
「んー、親戚の家行ったりとか色々」
「ふぅーん」
「ゆりは?」
「あたしは友達と海行ったりとかハワイとか…」
「ハワイ!?セレブかよ!!」
「ふふーん♪いいでしょ」
「…ムカつく」
「えへへー、楽しかったよハワイ♪」
「よかったじゃん」
「…うん…でも……」
「…なに?」
「……ん…やっぱいい……」
ゆりは何か言いたげに言葉を詰ませる
そしてなぜか照れ臭そうに俯いた