お兄ちゃんはいちご味
第15章 中毒症状
ガチャッ
「ただいまー…」
あれ…?
家の玄関を開けると知らないローファーがあった。
誰か来てんの…?
しかもたぶん女の子…
「ただいま。」
「…うぁっ、果乃っ…!」
「か、果乃ちゃんっお邪魔してま〜す!」
わざと勢いよくリビングのドアを開けると、案の定ゆりさんの姿があった。
しかも二人ともソファの上で何やら不自然な体勢…
焦ったような顔のお兄ちゃんと目が合って、思わず冷たく睨みつけた。
「…あ、じゃああたしもう帰るねっ!」
「ちょっ、ゆり!?」
「お邪魔しました〜!」
ゆりさんはあたしを見るなり気まずそうにそそくさと家を出た。
リビングに残されたお兄ちゃんとあたし
「…な、何だよ」
「何してたの?さっき」
「はっ?べ、別に何だっていいだろっ…」
目を逸らした兄ちゃんのシャツを見ると、ボタンが掛け間違っていていかにも慌てて着たような状態
ただただ嫉妬心が込み上げてきた
「ふんっ、どーせエロいことしてたんでしょ!」
「ば、バカっ!!お前には関係ねーよっ…!!」