
『幼なじみ』
第25章 猛省
「あのさ・・・悠希・・・?
今・・・俺の弁解・・・
聞いたところで・・・
何も・・・
信じらんねーよ・・・な・・・?
分かるよ・・・。
たださ・・・
俺も・・・急いで・・・
済ませなきゃ
ならない用事あって・・・
ぶっちゃけ・・・
テンパっててさ・・・
全部・・・終わらせないと・・・
きちんと・・・悠希に・・・
話・・・出来ねーんだよ・・・!
だから・・・悪いけど・・・
俺・・・先・・・行くわ・・・。
マジ・・・
余計な話・・・
聞かせて・・・ごめんな・・・?
とにかく・・・
美波ちゃん・・・
早く見つけて・・・
安全な場所で・・・
楽しんでてくれよ・・・
じゃぁ・・・またな・・・」
悠希の質問にも
答えないまま・・・
別れの挨拶を済ませ・・・
サッと後ろを
向いた拓弥は・・・
「ちょ・・・ちょっと
待ってよ・・・!」
と・・・
自分を引き止める
悠希までも・・・
完全にスルーし・・・
ゆっくりと
VIPのフロアに向かって
歩き出す・・・。
そして・・・
真っ直ぐ
前を見据えながら・・・
先程・・・
東京連合を避けていると
悠希が言っていたのを
思い出し・・・
もう・・・これからも・・・
悠希は・・・
東京連合とは一切・・・
関わり合いを
持たないだろうと・・・
安心した拓弥は・・・
これで・・・
良かったんだと・・・
何度も・・・
揺らぎそうになる
自分の胸に言い聞かせ・・・
決して後ろを
振り返りはしなかった・・・。
