『幼なじみ』
第5章 噂
一瞬・・・
フフッと笑った
美波だったが・・・
今度は・・・
眉間にシワを
寄せながら・・・
あたしに耳打ちする・・・。
「そんな事より・・・
ねぇ・・・悠希・・・?
タクヤ君って・・・
本当に・・・
東京連合なの・・・?」
いつになく・・・
真剣な様子の
美波に連られ・・・
あたしも・・・
きちんと
美波の気持ちに応える・・・。
「うーん・・・
あたしね・・・?
中学卒業以来・・・
拓弥に会ってなくて・・・
最近の拓弥の事・・・
何にも知らないんだぁ・・・
でもねッ・・・!
絶対に・・・
レイプするような
奴じゃないよッ・・・!
あッ!そうだ・・・!
美波・・・?
イケメン拓弥君を
紹介する前に・・・
今のうち・・・
昔の拓弥の歴史
聞いときたい・・・?」
美波は・・・
あたしの提案に・・・
ウンウン!と・・・
激しく頷くと・・・
さっきまでの
落ち込みようが
まるで嘘のように・・・
早く話してと
ばかりに・・・
目を輝かせる・・・。
「じゃぁ・・・
仕切り直しに・・・
テキーラ飲みながら
話そッか・・・?!」
あたしたちは・・・
近くで・・・
仁王立ちしている・・・
顔馴染みの・・・
大柄な
黒人セキュリティに・・・
笑顔で手を振ると・・・
ブラックライトが
妖しく光る
細長い通路を・・・
中央の
バーカウンターへ
向かって
軽やかに歩き始めた・・・。