『幼なじみ』
第6章 悪魔
此処は・・・
渋谷円山町の・・・
ラブホテル街・・・
真新しいラブホテルの
ベッドの上に・・・
拓弥は・・・
真っ裸のまま
横たわっている・・・。
天井を見つめ・・・
深々と息を吸い・・・
ゆっくりと
煙草を吹かすと・・・
煙がユラユラと
室内を漂って行く・・・。
『あ~だりぃな・・・
この女も・・・
面倒くせーし・・・
置いて帰るか・・・?』
スースーと静かに
寝息を立てる・・・
昨晩・・・
クラブエイジアで
ナンパした
裸の女の横で・・・
拓弥は
気だるい朝を
迎えていた・・・。
『そうだ・・・
車ッ・・・!
駐禁切られてたら
ヤベーし・・・
今のうち・・・
バックレっかな・・・?』
時間を確認した
拓弥は・・・
ホテルに
備え付けてある
電話に手を掛け・・・
内線9番を押し・・・
そそくさと
フロントを呼び出すと・・・
早く出てくれよ!
とばかりに・・・
苛々しながら・・・
相手が出るのを待った・・・。