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パパとママのタカラモノ。

第4章 出産。




看護師さんが出ていった後、
遠慮していたお母さん達がわらわらと
保育器の周りに集まってきた。


「可愛いねぇ。しかも色白。」

「手が小さいなあ。」

「眉毛は奈央似かな。眉尻が下がっとる。」

「目元は斎藤家に似たなぁ。睫毛バサバサ生えとるし。」

「綺麗な二重だね。智也似かな?」

智也「さぁ。」

「鼻が低いのは奈央に違いないわぁ。」

奈央「お母さん、うるさい。てか風くん、猿の赤ちゃんみたい笑」

「智也も奈央ちゃんも、赤ちゃんの時はこんなんだったんよ笑」


そっか(´・ω・`)
ぅちらも猿だったんだ←


「奈央、本当によく頑張ったね。お疲れさま。」


お母さんが頭を撫でてきた。


「産声、聞けた?」


げッ(*_*)


奈央「いやぁ‥それがですね。」

智也「お前、寝てただろ笑」


何故、それを(゚□゚;)!?


「は!?寝てたの!?お腹切られてるのに!?まぁ~ここまで呑気だなんて‥誰に似たのかしらね、お父さん?」

「それは、本人が一番よく知ってるだろ笑」


ニヤニヤとお母さんを見て
笑うお父さん。


「ちょっと!それどういう意味??」

奈央「まぁまぁ。良いじゃん。無事に産まれたんだし。」


末松さんからのアドバイスで
産後すぐに確認すること。

それは両足、両手の指が
ちゃんと5本ずつ揃ってるか
ってこと。

もちろん既に確認済みだった私は


奈央「何より五体満足で良かったよね。」

「妊娠中に辛い思いしたんだもん。これからは良いことあるよ。」

奈央「だよね笑」


智也くんが隠していた
ある事実に気付かないまま
お母さん達と呑気に会話してた。


「あっ、そうだ!奈央と智也くん、風くんで、初めての家族写真撮ってあげようかな。」

奈央「えっ、恥ずかしいから良いよ笑」

智也「俺も良いです‥。」

「智也、早く奈央ちゃんの側に行って。」

「奈央、もっと身体起こして。」


それは流石に無理だよ(゚□゚;)
私、お腹切ったばっか!!


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