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優しくしないで

第12章 青空に…煙り


「留美ちゃん…しっかりして…大丈夫だから」



仁さんの手が優しく肩を抱いてくれた



ああ…暖かい…



今は、ご家族の方が辛いはずだ…



辛いに決まっている…


私よりも…
太一と過ごした時間は…
長く…

血も絆も…深い人達なのだから…




私や静ちゃんよりも…


深く愛していた人達なのだから…





「さあ…花束を…」



私は…花束を…






柩の上には乗せ…



柩を撫でた………







『…太一…ありがとう………




…(ゴメン)……』









ゴメン…は…唇だけが動いた…



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