テキストサイズ

優しくしないで

第13章 夕暮れの彼女




ざわつく…




胸の奥が……








静ちゃんは…いつ…






太一と…さよなら…したの?













『…プールの後…


“別れよう”ってメールが来たの…



私ね……嫌だって…


別れたくないって…言ったの』






静ちゃんは…


表情一つ変えずに…



話し出した…












仁さんを掴む手が…

少し緩んだ…







『静ちゃん…』





静ちゃんは
ピクンと私の声に反応した…







『…太一が…ズーッと好きだったのは…





留美ちゃんだったよ………』








花束の持ち手に力が加わり…



花束がガザカシャ…と音を立てた











な…






静ちゃんの言葉に…







皆が…固まった…








太一は…静ちゃんを……








「…静…なんで…」




『…なんでって…
私だって…太一が…好きか解らない…そんな…付き合いだったから』






『じぁ…なんで……

告白して、付き合う事になったの…?』







静ちゃんは…屋外から…遠くを見た





ストーリーメニュー

TOPTOPへ