優しくしないで
第14章 未来を描く力
涙は…溢れて、止まらない…
『うっ…う……アアア…』
夏の終わりの公園…
一人……カバンを抱え…
声を殺してなく……
太一……
私は…
太一に救われていた…
そして…苦しめてきた…
それは、変わらぬ事実…
どんなに後悔してもしきれない事実…
辛くて…また、逃げてしまいそうだった…それでも…
生きないといけない…現実…
運命に向き合う…強さを…
15歳の妹に…教えられた…
だったら…まず……
私は…何も…出来ない事を…受け止めよう…
『……私は…なんて無能な人間なんだ……』
『私は、なんて無能な人間なんだ!!!』
『私は!!!なんて無能な!!!人間なんだ――――――!!!』
カバンに口を押さえ、声が漏れないようにしながら…
お腹から声を出し叫んだ!!!!!!