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私は、鏡の前へ座り…




大きく深呼吸をした



よし……




『…ショートカット…

いや…ベリーショートに…してください』




私は……肩に手を置く仁さんを鏡ごしに見た



仁さんは、少し驚き少し微笑み…



「任せて…」と言ってくれた



もっと…動揺したり、いいの？とか…聞いてくると思ったのだが…



仁さんは……


受け入れてくれた…





ああ…我慢していた





我慢していた涙が…






頬を…流れる…






「…留美ちゃ…ん？」





『ありがとう…仁さん…』







チョキン―――――…



ハサミの音がして…



肩より長かった髪が……



床にパサリと落ちた…



ポタ――……





仁さん…？




鏡の仁さんの涙が…



私の肩に…一粒落ちた…






涙の理由は…わからないけど…




微笑みながら…流す涙は…






綺麗で……愛おしくて…







つられて…暖かい涙を…




私も流す……





『「ありがとう……」』