優しくしないで
第16章 私の一部
私たちは…
手を繋いだまま歩いた…
時々…仁さんが手をキュってするのが…
照れ臭くて…嬉しくて…
心臓が…くすぐったい
「…留美ちゃん、
就職…頑張ってね…。
何か…アドバイスとか…してあげたいけど…
俺…桃さんに拾われた…みたいなもんだし…」
キュ……
『///仁さん…
…………あっ!!!あります!!!
私、仁さんから…手話…教えて欲しいです!!!』
ギュッ!!!
となる手が…暖かく感じた…
「手話…?何で…?」
『私…陸上しか取り柄がなくて、資格とか…ないんです…
圧倒的に不利なスタートなんですよ…
一つでも…特技…とか…あったらなぁ〜って』
ギュッ……
『すみません…不純な理由で…』
「フフフ…いいよ!
教える!!!
留美ちゃんの力になりたい!!!
そ〜と決まれば!!!明日から始めよう!」
仁さんの笑顔が、キラキラと見える…
入間さん……
仁さんは……凄く綺麗な…
色で…笑いますよ?
私と似てるなんて……
嘘ばっかり…
仁さんは…
凄く…綺麗だ…