優しくしないで
第18章 …繰り返す
仁さんのアパートは美容室から近かった…
「…男の一人暮らしだから…汚いけど…入って…」
『………』
仁さんは…私をソファに座らせ…水をくれた…
「待ってて…お風呂入れて来るから…」
『…仁さん…わたし…
わたし…
仁さんに…言っちゃいけない事…を…』
受けとった…コップが震える…
『……あんなに…後悔したのに…
あんなに…太一を苦しめたのに…
言っちゃいけない…言葉なのに…』
気持ち悪い――――…
自分が…許せない…
怖い…許せない…
「泣かないで…留美ちゃん…
俺は…大丈夫…だから…。
俺には…呪いの言葉なんかじゃない。
留美ちゃんが…俺を必要としてくれた…っておもってる」
仁さんの手が私の震える手を包む…
「…留美ちゃん…俺は…大丈夫」
ピーピー…
「お風呂沸いたから…
入っておいで…その間に、制服洗ってあげるから…
えっと…渇くまで…俺のでわるいけど…」
仁さんはバスタオルと…Tシャツ、ハーフパンツを私に持たせて、浴室に案内してくれた…