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優しくしないで

第18章 …繰り返す



私は…止まらない涙を…

お湯で流し…




浴槽から出た……







『…仁さん…すみません…』




Tシャツとハーフパンツはブカブカだったが…


仁さんに包まれている感じがして…少しうれしかった…



「…やっぱり…デカイね…留美ちゃん…細いな…」



仁さんは、私をソファに座らせると…ドライヤーで髪を乾かしてくれた…


「ベリーショートは、乾くの早いね!」


笑いながら乾かす仁さんの手が…優しくて…



胸が苦しくなった…





「……気にしてた?」



『え…?』



ドライヤーが止まり…




仁さんは…



私を後ろから抱きしめた…




『…仁さん…』




ギュッっと抱きしめた仁さんは…うなじに顔を寄せた…





「…俺は…留美ちゃんの…
側にいるから……。

だから…辛くなったら…言っていいんだよ…

その度に…留美ちゃんを抱きしめて…側にいるって…囁いてあげるから…」





うなじに…仁さんの唇の温もりを感じてしまう…




『…私…そんなに…優しく…されたら……怖くなる…』




「…優しくする…
怖くない……
安心するまで…優しくする…」




回された腕に……



私の涙が…落ちて…流れる…






暖かい……





弱い私を…



…許してくれるの?






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