優しくしないで
第18章 …繰り返す
その後…暖かいコーヒーを二人で飲んで…
乾燥機から取り出した制服に…仁さんがアイロンをかけてくれた…
慣れた手つきでアイロンをかける姿は…少しかっこよかった…
制服に着替えて…帰りは…
仁さんが家まで送ってくれた…
帰り道…首元が寒そうだからと…仁さんは私にストールを貸してくれた…
首元から…仁さんの香りがして…
抱きしめられた事を思い出し…
ドキドキした……
暖かい…
『……仁さん…ありがとう』
「いえいえ…」
家の前まで着いた…
「じぁ…」
『はい…』
すると…仁さんは手話のポーズをとった…
《辛くなったら、いつでも弱音を吐いていいんだよ。聞いてあげる、支えてあげる、側にいてあげる、〇〇〇〇あげる。》
『仁さん…最後が…わからなかった…』
仁さんは笑って
「もっと、勉強しないとね」
と…手を振り…背をむけ…帰っていった……
まだまだ…勉強不足…
手話も、就活も……
やれることは…
まだあるって事ですね…
仁さん…ありがとう…