優しくしないで
第22章 雪の降る日は…
『…18か…やっぱり、若いよね…』
静の声に…ハッとした…
私は…石表を…ずっと見つめていた…
『…本当だね…
私たち…どんどん…太一より…年上になっちゃうね…』
私は、石表の太一の名前に触れる…
「留美ちゃん……太一君に報告したら?」
仁さんに言われ…
私は鞄から、採用通知を取り出す…
『…太一…私ね、
…株式会社 岩風に就職決まったよ…
太一の好きだったシューズメーカーだよ…
まだ、何の部門に行くか解らないけど…
太一の好きだったシューズに関わっていけるんだ…
今から…緊張してる…』
採用通知を墓石の前に置く…