私はあなたを許さない
第4章 「お金貸してよ」
先生「後藤先生?」
光明「あっすいません、次の授業があり
ますんで…」
適当に話しを終わらせ
教科書を手に職員室を出て行った光明
しばらく歩いていたが突然、吐き気に襲
われ
急いでトイレの個室に
駆け込んだ
光明「うっ…ゴホッゲホッ…」
何故気づかなかったのか
何故名前を見た時に気づかなかったのか
彼女が…愛田希が…
自分のせいで亡くなった被害者遺族だっ
たとは…
光明「…はぁはぁ…うっ」
忘れていた記憶が
忘れようとしていた記憶が
まるで忘れるなと警告するように鮮明に
思い出された
あの日の記憶と共に
あの日、感じた苦しい感情も一緒に…