私はあなたを許さない
第20章 「家族を取るか…彼女を取るか…」
光明「…」
父も母も、知哉も帰り
病室に一人きりになった光明
消灯時間はとっくに過ぎ病院内は静まり
返っていた
光明「…!?」
消灯時間は
とっくに過ぎている
さっき看護婦さんの見回りも来たばかり
だけど
何故か今ドアが開き
病室に誰かが入って来た
光明「…」
まさか幽霊?
だけどドアが開いた
小さいけど足音が聞こえるし人の気配を
感じる
幽霊ではない
だいたいこの歳で幽霊は信じていないし
じゃあ今、病室に入って来たのは
誰なのだろうか…
光明「…誰」
カーテン越しに見える小さな影
ベット脇にあるスタンドライトをつけ
その影の正体を
確かめた
その人物はなんと…
光明「えっ…愛田さん?」
希「…ごめんなさい…こんな遅くに」