私はあなたを許さない
第20章 「家族を取るか…彼女を取るか…」
光明「愛田さん…」
希「…」
光明「…」
彼女は震えていた
詳しい理由はわからなかったが
光明が両親と久しぶりに会う事に対し
不安を感じていたのだろう
少なからず
光明が両親に会おうとしなかったのは
自分に負い目があるからと
そう思っていたはず
だから…
希「…」
光明「ごめんね…」
希「えっ?」
光明「不安にさせて…」
希「先生…」
光明「ちょっと待ってて、付き添い用の
ベット、用意するから」
希「いいよ、自分でやるから」
光明「いいから」
希「ダメっ、先生は一応病人なんだから
おとなしくしてないと」
光明「…そうだね」
希「はいこれっ、今日は特別に先生に貸
してあげる」
光明「これって…」
希「ヒカル2号」
希が持ってきたのは
ヒカル2号と言うなの、ぬいぐるみ
夏祭りの時、光明が輪投げで6千円も使
って
ゲットしたヒカルそっくりの
ぬいぐるみだった