
体で愛して!
第9章 全て教えて
ハァハァ…
隆史は目を虚ろにさせてから、すぐに我に返り、私の口にティッシュを押し付けた。
「バッカ!お前…出せ!汚いから…!!」
ゴクンッ
私は隆史にも聞こえるように、
隆史を見つめながら飲み込んだ。
「え?飲んだ…?」
「ん、初めて飲んだけど…本当に苦いんだね。なんか喉に詰まる感じ」
「も〜…バカヤロー」
「へへっ。…それになんか…こんなこと隆史に言うのも変だけど…初めて愛のある事したって感じ」
「…?」
「なんかね、隆史に頭撫でられた時すっごいうれしくて…そんなのされた事なかったから」
「…」
「…隆史?」
「…ごめん」
「え?」
「俺…」
「なに?」
「俺やっぱ結衣の事諦められない…」
「…え?」
「お前が彼氏とケンカしたり、別れたり、誰かに恋したり…そういう相談される度に、俺の事なんて眼中にないんだから諦めなきゃって思って…でも全然ムリで…」
隆史の手は震えてた。
私はその手をゆっくりと握った。
「…諦めなくて…いいよ」
「…どういう事?」
「…」
隆史はそっと私の耳元に手をおき、私と見つめ合った。
少ししてから、すいこまれるようにお互いゆっくりと顔を近づける。
