
体で愛して!
第9章 全て教えて
秀の家を出て、公園のベンチに座る。
プルルルルルッ
「…もしもし」
「…今、南公園にいるんだけど、出てこれない」
「…ん?…待ってろ」
私は電話を切り、隆史の姿を待つ。
何分かして、息を荒げた隆史が私の前に現れる。
「どうした」
「秀と…わかれたの」
「え…」
「こんな事言ったら…セックスでなびいたみたいだけど…どうしても…隆史じゃないとダメみたい」
「…」
「…キモいよね。でも…」
「…そうじゃなくて…すげー嬉しいの」
「え…?」
「抱きしめていい?」
隆史はゆっくりと私を優しく、そして力強く抱きしめた。
「…隆史」
「何?」
「私がセックスだけでなびいてないって理解してもらうために、2ヶ月我慢するね」
「ん?は?」
「2ヶ月隆史とセックスしないよ!」
「いや、それ…俺も我慢するって事じゃん」
「フフ。二人で付き合う前にセックスした罰受けよ」
「まぁ…ゆっくりでいいよな」
私たちは恋人同士になって初めて唇を重ねた。
