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ふたりのち晴れ

第10章 巧―俺の気持ち





俺が朝、目を覚ますと



隣で楠木が寝てる…

まぁ、こいつは大体 自分の部屋と、俺の部屋を間違えるからな。

楠木が仰向けになって寝てるのを見て、つくづくイケメンだなぁと思う。


白い肌、高い鼻、くっきり二重に長いまつげ。

そしてぷっくりとした唇。







俺は思わず、唇を触った。

ふにふにしていて、暖かくて…



すると楠木が、むずがゆそうに眉をひそめる。


可愛い。
俺は唇から指を離してやった。
そして思わず ぎゅっと抱きしめる。



ずっとこのまま時間が止まればいいのにとか思う。







"俺は…こいつが好きなんだ"




気づいてしまっては、もう遅い。
俺は急に愛おしくなって抱きしめる力を強める。


すると、楠木が腕の中で寝返りをうつ。









顔が近くになって、
俺の顔すれすれで…………





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