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雨の人

第10章 嫉妬

ゆきの耳に舌をはわせながら

「もう、さみしくない?」

と聞いたら
ゆきはコクっと
うなずいて目を閉じた。



「さわって欲しいの?」



と、ゆきに聞いたら

ゆきは
小さな声で「あっ」
と、つぶやいてから
下を向いた



「さっき、さわってって
言ったじゃないか」



ゆきは少し
首を横にふった


俺は、ちょっと
意地悪したくなってきた



「もう一回、言って、ゆき」



耳を触る舌をやめないまま
ゆきの答えを待った




耳の刺激で首をすくめていた

ゆきの身体から

力が抜けた




少し

ゆきの吐く息に

音が混じる



それから

ゆきは、つぶやいた






「・・・・して」




うっ、たまんないっ


ぎゅ~っ


ゆき、超かわいい!




そんな答え聞かなくても
したんだけどな

聞いてみたかったんだ


ごめん。


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