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雨の人

第7章 ヤキモチ

部屋に着くと
少し赤い顔のゆきが
プレゼントのピアスを
鏡の前でつけようとしていた。


酔っているのか
なかなか付けられないみたいだ。


俺は、ゆっくり、ゆきの後ろに立ち
「大丈夫?」と声をかけ
そっと背中から抱きしめた。


ゆきは
「今、ピアス付けてるから
……だめだよ?」
と、鏡ごしに俺を見た。


俺は、聞こえないフリをして
ゆきの髪にキスをしながら
ゆきの胸に手をあてた


あ~気持ちいい


ゆきって
気持ちいいな……



ゆきは
鏡の中の自分を見るのが
恥ずかしいのか
すぐに、鏡から目をそらした


俺が
更にゆきの胸をさわると
ゆきは「恥ずかしいよっ」
って小さい声を出しながら
鏡に背を向け
俺に抱きついた


可愛いな…たまんないよ、ゆき





その時

ゆきの携帯が鳴った





一瞬、アイツの顔がよぎる


けど…
家からの大事な電話かもしれない
と思いなおした俺は
ゆきに電話に出るよう促した。




携帯の画面を見たゆきは
すぐに俺の顔を見て



アイツの名前をつぶやいた。

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