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好きになってごめん…

第12章 私を…好きだった…?

年明け。1月1日。

ごく普通の家庭なら、今ごろ家族そろって

『明けましておめでとう♪」

なんて微笑みあってるのに…。

私は、一人。

家族に繋がるものって言ったら、

他の人より、ちょっと多いお年玉と、飛行機のチケット。

なんでチケットか?

うちの親は、毎年、私をアメリカに連れてこようとする。

捨てたのに、自分勝手すぎる。

私は、一回もそのチケットを使ったことはない。

なんか使うと、親を頼ってる気がして。すごく嫌。

だから、今年も一人。

あ、間違えた。去年までは、一人。

今年は、なんと!夏乃と一緒に初詣♪

着物も着せてもらえる♪

だから、早く夏乃ん家に行かなきゃ!

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ピンポーン。

鳴って3秒もたたないうちに、夏乃は出てきた。

夏「おはよ♪ささっ上がって!」

もう、ほとんど着付けが仕上がってる夏乃は、いつもと雰囲気が全然違くて。

ちょっと、いつもより大人っぽい。

夏「何げに毎年行こうねって言っても行けなかったもんね。」

あ「そだね。よかった。」

着物なんて七五三以来で、お腹がぐるぐる締め付けられて、息できなくなりそうだったけど、

「あんなちゃん。似合うから着付けがいがあるわ!」

って、
夏乃ママに言われて、嬉しかった。

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