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好きになってごめん…

第15章 ……ふざけんなよ…。

放課後。

翔さんと一緒に職員室に行った。

先「あんなは、…


  定時制のほうに行った。」

二翔「…は?」

先「あいつ、何でか急に3月の時、
“定時制に行きたい”って言い出してな。深いわけがありそうだから行かせたんだ。」

二「…そうですか。」

それから、ほぼ放心状態で職員室を出て、廊下で二人でたちすくんでいた。

二「…っ、なんでだよ…。」

ドンッと壁を殴る音がただ、廊下に響いた。

翔「保健室に行こう。」

唐突に翔さんが言いながら早足で保健室へと向かった。


保先「…あの子、そんな方法を取ったのね…。」

翔「…何か知ってるんですか?」

翔さんの声はかすれてて、届いたかすら分からないくらい儚い。

保先「皆と、距離がとりたかったのよ。自分の思いがいり混じって他の人に迷惑をかけたくなかったのよ。」

二「だからって…。ふざけんなよ…。」

俺は、お前がいないと…居ないと…。

保先「私、今日もあんなちゃんと会うけど、何か伝える?」

二「いや、大丈夫です。」

………………………………………

翔「この前、親父が、“あんなちゃん、いい感じだよ!”って言ってて、意味わかんなくて聞き返したら、言っちゃいけないんだった…
とか変なこと言ってて…」

二「それって、もしかしてあんな…」

翔「多分、ウチの病院にいるよ。いや、絶対。」

二「そっか…。」

翔「会いに行ってこいよ。」

二「いや、でも。あいつ俺らと距離を取りたくて離れたんだろ?無理だろ…。」

翔「…そんなんでいいのかよ…。」

二「…は?」

翔「俺は、ニノがあんなのこと幸せにできると思って、任せたのに、なんで自分に素直になんねぇんだよ!」

二「こっちがどんなに気持ちぶつけたって、あっちの思いはかわんねぇんだよ!」

翔「…だからって、諦めんの?…」

二「…諦めねぇよ…。」

そう言って俺は走って病院へ行った。

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