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会議室から恋。

第15章 3 坂下健人

「あ…りさ…」

荒くなった息の隙間で、彼女の名前を呼んだ。

「有紗?」

突然、彼女の体から、力が抜けた。

強張っていた体から、完全に力が抜けていた。

何度呼んでも、返事はなかった。

「マジかよ・・・」

杉山さんは、意識を失ったようだった。

少し乱れたワンピースを、元に戻した。

「ハァ・・・」

横たわる彼女の首に、自分の腕をさし、自分も目を閉じた。

きっと、疲れていたんだ。

オレも・・・。

彼女を、大切にしたい・・・。

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