チョコレート
第11章 夏休み
あれから一週間
夏休みまであと4日になった
今は優衣と屋上の周りを
なぜか
ぐるっと一周歩きながら
優衣から祐樹くんの話を
聞いていた
男達はいつもの日陰で
話している
「確実に距離は縮まっていると思う!てか思いたい!」
話によると
2人はたまに遊んだり
一緒に登校したりと
徐々に仲良くなっていってる
と思うらしい。
「言った通り長期戦だね」
「でしょ!?」
ちょうどいつも私たちが
ご飯を食べる場所
今男3人がいる真裏に
来たとき優衣が
あっ と声を上げた
「何?」
「あそこにハシゴがある」
と言って優衣が指差した
方を見ると言葉通り
ハシゴがあった
そもそもこの屋上は
真上から見ると
‘回’と言う字の形に似ていて
中の‘口’の部分は
立体になっている
だから…
屋上の真ん中に
でっかい正方形型の箱
みたいなものがある感じ?
で、ハシゴはその正方形に
設置されていた
「ハシゴなんかついてたんだ…」