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あぶらかたぶら

第1章 まほうつかい

不良は、嫌いだ。
いきなり殴ってくるくせに。

負けたら、子分にしてくださいだの、一生付いていくだの意味不明な事を言いやがる。

俺は、また不良に絡まれていた。

「ちっ。どいつもこいつもそんなに俺の事嫌いかぁ?」

「こいつやべぇぜ」

「イカれてる!!」

どうせ何したって俺は嫌われ者なんだ。

………………
……………
…………
………

「あら。喧嘩?」

「…」

「喧嘩には、見えないな。君が一方的に殴ってるように見えるけど。」

「…俺は、こいつらが殴ってきたから殴り返しただけだ。」

「でも、その人達が死んじゃったら君、今より嫌われ者になっちゃうよ?」

あいつは、俺が殴るのを止めても一人で話続けた。

「君は、独りぼっちで可愛そうなんだね。そうだ、私が君に魔法をかけてあげよう。」
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