
ホストに恋
第30章 30
日曜日
「お兄ちゃん!!行ってきます。」
「気をつけて由佳。」
「由佳、送ってくか?」
「大丈夫!!歩いてく!!」
「気をつけろよ」
「はぁい。行ってきます。」
マンションから翔平の家まで歩いて30分。ゆっくり歩きはじめた
携帯を取り出すと翔平にメールをうつ
…今から向かうね
すぐに返事がくる
…気をつけろよ。待ってる
めいっぱいのオシャレをし、翔平に会うのが楽しみだった、少し緊張もしていたせいか…お手洗いに行きたくなり公園の公衆トイレに入った
出てきた所で男4人に囲まれてしまう
「何ですか?」
「一緒にきてくれるかな、」
「誰ですか…あなたたち…っ」
「黙って来てください。」
一瞬のすきを見つけて走り出した、男らも追いかけてくる、携帯をだし翔平の名前を出し呼び出しを押した所で捕まってしまう
携帯が地面に落ちた
「由佳…どうした。ついたか?」
「由佳…。」
「由佳…?」
「翔平!!助けて!!」
男らに携帯を取られ切られてしまった
「困った子だな」
男らが由佳をつかみ口を塞ぐ
一人が誰かに電話をした
「捕まえました。今から連れていきます。どちらに行けば、」
携帯を切る
「おい、まだ店らしい、今からマンションに連れてくぞ、見つからないように運べ」
車が止まっていた
黒のワンボックスのドアがスライドして開くと中に何人かがさらに乗っていた
無理やり由佳が押し込まれると静かにドアが閉まり走り出した
「離して!!やだ!!降ろして!!やめて!!」
バタバタする由佳に一人の男が頬を叩いた
「黙れ!」
唇が切れた。
…翔平…助けて
「降ろして!!降ろしてよ!!」
由佳わ必死で助けを求めたが…車わ…無情にも翔平の家の前を通り過ぎた。
…翔平…翔平
