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最後のキス~琉球の海を渡る風~

第4章 Forever~永遠~

 だから、私は泣きません。あなたとの約束どおり、こうしてここに来ました。
 ここに来る前に、藍那は尚正王の墓所に寄った。本当はそこで―愛する男の永遠に眠る側で自分も眠りにつきたかった。けれど、やはり何かが違うと思ったのは、その時、自分は死ねば海に帰るから、海に逢いに来てくれと言った尚正王の言葉が聞こえたからかもしれない。

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