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最後のキス~琉球の海を渡る風~

第4章 Forever~永遠~

 ああ、私の側を風が駆け抜けてゆく。彼の愛した、私も愛したこの美しい国の風、琉球の海を渡る風。
 風が藍那の髪をそっと揺らす。藍那は一歩、一歩、確かな足取りで前へと進んでいく。やがて白い波が彼女の華奢な身体を飲み込み、その姿は蒼い海の底へと消えた―。

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