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最後のキス~琉球の海を渡る風~

第1章 Mysterious morment~不思議な力に誘われて~

 王でありながら、何代目かの記述はなく、事実、王位は数字のついた王から王へと譲られていったように系図には記載されている。一体、これは何なのだろう。系図では王と名が付きながら、歴代王の中には数えられていない―、そんな王がいる?
 そのときだった。軽い目眩(めまい)がして、藍那はこめかみを片手で押さえた。自分の周囲の空間がグニャリと歪んだような気がして、思わず何かに縋ろうとして手を差しのべるも、当然ながら、そこには何もなかった。

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