テキストサイズ

最後のキス~琉球の海を渡る風~

第1章 Mysterious morment~不思議な力に誘われて~

 いちいち報告してくれなくても良いのに、有希枝はデートの度にあれこれと話してくる。今日は手を繋いだだとか、コーラを同じ缶で回し呑みしたとか。昨日の夜などは深夜に携帯電話のメール着信音がしたかと思うと、
―やった、ついにファーストキス。
 なんて、実にくだらないメールが送られてきた。
 こっちは深夜の十二時を回って、熟睡していたというのに、迷惑以外の何ものでもない。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ