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最後のキス~琉球の海を渡る風~

第1章 Mysterious morment~不思議な力に誘われて~

 ええい、あと少しで手が届くのに。小柄な藍那では、高い場所専用の梯子を使わないと取れそうにもない。一瞬、諦めようかと思ったが、何故か、その本が自分を呼んでいるような気がした。
 馬鹿みたい。本が自分を呼んでいるなんて。そんな幼稚なことを考えるから、高校二年にもなって、いまだに彼氏の一人もできないのだ。親友の有希枝は今日も高遠(たかとう)君とデートだという。

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